白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

単衣の季節。

 先日、結城紬を見せていただく機会がありました。
 なんて涼しそう。肌色の、わたし好みの反物がありました。
 七月八月になれば、絽や紗の季節になるので、単衣の季節はとても短かい。だから、とてもぜいたくな一枚です。少し、手で触れさせていただいたのですが、そのやわらかさも、少し意外(結城って、硬いイメージがあるのです)。
 日本古来の純粋種「小石丸」という品種の糸を使用しているものもあり、眼福にあずかりました。
 結城紬は、今年の九月に世界の代表的な無形文化遺産として、「ユネスコ無形文化遺産」に登録される運びになったらしいです。
「お求めになるなら、いまのうちですよ」ということでした。もちろん、わたしにとっては、高嶺の花です。

 六月に入り、紗袷を着ました。以前、増上寺薪能に着ていったものです。何年ぶりかで袖を通してみました。以前からくらべると、少しは着付けも上達したのかもしれませんが、自分で着ることと、人様に着付けることの大きな違いについて考えるこのごろです。要するに、着付け師として、向いていないのだと思います。向き不向きがやはりあるのでしょうね。わたしのなかではすでに結論は出ているのですが、タイミング(紹介してくださった方の手前もあるので)をはかっているところです。