白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

和敬清寂。(堀内宗匠のご本から)

令和五年八月二十六日(土曜日)

お軸は、堀内宗匠の「和敬清寂」。

宗匠は、御著書『歩々清風』のなかで、以下のように教えてくださっています。

「これは、昔から「和敬清寂」と一句に読み下さずに「一つ和、一つ敬、一つ清、一つ「寂」と一時一時に見る見方があります。

まず和とはは、和すること、仲よくすること、同体であることなど、相互調和によるまとまりとも解されますが、茶の湯ではこの和がやはり根本理念であります。

敬は、互いに尊敬し合うことで、敬なくして礼はなく、礼儀を守ることが茶の湯では最も大切な心得であります。

清は、清いという意でありますが、純粋その本体にもどった処であります。色即是空と言いますが、純粋その本体にもどった所であります。色即是空と言いますが、現実の姿である色から、空にもどった時、すべては清なのであります。

寂とは「しずか」という字であります。すべての万物は有によって姿を現し、色によって実々に認知されるのでありますが、本来これは無であり空であります。そこに静けさがあります。万物がすべて、宇宙と一体となった時の、静けさを寂と表現してよいのではなかろうかと思います。」

折にふれ、このお軸を飾り、お茶のこころを自らたしかめる時間が好きです。

お花は、この朝、咲いてくれた木槿と鷹の羽ススキ、ありがとうございます。

 

お稽古は、平水指を使って、夏のお稽古をしました。

赤楽の平茶碗をつかって、濃茶を。

京焼の夕顔(平茶碗)をつかって、薄茶を。

お二人にお点前をしていただきました。

また、あとお一人は、いまは見学をされていますが、いずれは薄茶のお点前からスタートしていただきたいとおもっています。

この日も、みんなでたのしいお茶の時間を過ごすことができました。

 

 

和敬清寂 (堀内宗匠)、白の木槿と鷹の羽ススキ、古銅の束ねわたに飾りました。


令和五年八月二十一日(月曜日)の帝国ホテルのロビーに飾られていたひまわりです。

近づいて見ると、いくつものオアシスにひまわりの茎が差し込まれていました。それをシダが覆って、見えないようにしていました。

この日、日比谷公園の鶴の噴水を見るために、友人と待ち合わせをしたのが、帝国ホテルのロビーでした。鶴の噴水を見たあとは、夏目漱石『野分』にも描かれている松本楼で少し遅い昼食を摂りました。

令和五年八月二十一日(月曜日)帝国ホテルのロビーに飾られていたひまわり

 

夏のお稽古をいたしました。

令和五年八月五日(土曜日)

 

夏のお稽古をいたしました。

お軸は、滝直下三千丈 前大徳寺誠堂さまの墨蹟です。

お花はベランダに咲いてくれた白い木槿、矢筈ススキを桔梗口の青銅花入れに活けました。

お花は、その日の朝に咲いてくれることを祈るばかりです。

毎日咲いてくれていても、お茶のお稽古の日は、なぜかお休みだったりします。

だから、咲いてくれて、ありがとう。

と感謝の気持ちでいっぱいになります。

(滝直下三千丈 前大徳寺 誠堂さま墨蹟) ベランダに咲いてくれた木槿と矢筈ススキ

この日のお稽古は、赤楽の平茶碗で濃茶点前をしていただいたあと、

「夕顔」という銘の美しい平茶碗で薄茶点前をしていただきました。

そして、割蓋の水指を使いました。

また、薄茶点前の最後には、朱色の袱紗で「蟬」を作り、飾りおきしました。

「蟬」のほかに「金魚」もありますが、

これらは、上手にできなくても(実際できないです)、夏の景色を彩る意味で、教室では伝えられているようにおもいます。

どの方も上手にできない、とおっしゃりながらもたのしそうです。

 

割蓋の平水指のお点前の場合、柄杓と蓋置きは、飾るとは言いません。

置き残すと言ったりします。

だから、湯返しはありません。

それから、水つぎヤカンを使って水を足したあとは、柄杓と蓋置きは置きません。何も置かないか、あるいは蟬を飾って帰ります。

柄杓と蓋置きを置き残す場合は水指にお水を足さないことから、次のお点前に支障がない程度にお水が入っていることが大事なところです。

 

平水指のお稽古をしました。

令和五年七月二十九日(土曜日)

平水指のお稽古をしました。

 

きょうは、夏にしかできないお稽古をしました。

平水指に平茶碗 

それから、絞り茶巾のお稽古も。

緑地金襴手 平水指

根津にある桃林堂 夏の風物詩 白あんと檸檬 (写真はお店のホームページから)

 はじめてお見えになられた方は、これまで長くお茶をされていた方です。

 しばらくお茶を離れていたようですが、ここにきてご縁があり、お見えになりました。

 この日は、しばらく振りだということもあり、薄茶点前をしていただきました。

 どんなにお茶を離れていても、心のこもった美しいお点前を見せていただきました。

  

 また、濃茶と薄茶のお稽古をお二人にしていただきました。

 お菓子は、根津にある桃林堂の夏の風物詩。金魚と朝顔の絵の最中です。

 夏には夏のお稽古とお菓子がたのしみ。

 

バティック(更紗)の布から、名古屋帯へと。

インドネシアのソロで購入したバティックの布を名古屋帯に仕立てていただきました。

購入したとき「いま、出回っているバティックの模様とは違い伝統のバティック柄です」とお店の方から言われました。当時(十五年ほど前?)は、すごく地味に思えましたが、伝統のバティック柄という点に後押しされて購入。

時が経ち、すでにして地味とは思えないものの、こうして仕上がると、いったいどんな帯揚げ、帯締めが合うのか、また、この帯と合う着物をわたしが持っているのか、、、

愛用に向って進むには、避けては通れない、あらたな問題が発生。

柄、色に加えて、着付けのトータルなセンスなど、かなり高度な問題を孕んでいることに気づきました。

とりあえず、手元にあった帯揚げと帯締めを写してみましたが、

これではない、ということはわかります。

布から帯までは進んだのですが、次は着付けに果たしてたどりつくのでしょうか?

 

出来上がった名古屋帯

少し拡げると、、、

帯揚げ、帯締めを選ぶのは難しい、、、。さらに合わせる着物を持っているのかどうか不明。

とりあえず、思いつくまま、、、

 

お茶のお稽古をしました。

令和五年七月六日(木曜日)

先輩お二人を迎えて、お茶のお稽古をしました。

「清風在竹林」(堀内宗匠絵墨蹟)と、お花は、お庭に咲いていた、矢筈ススキ/鷹の羽ススキ、木槿、黄水引をいただきました。お棚は、糸巻棚を使いました。

台飾と薄茶をそれぞれお稽古されました。

「清風在竹林」堀内宗匠墨蹟

山清水 シラスせんべい(静岡土産)



バティック(更紗)の布を名古屋帯に仕立てていただく。

令和五年六月二十五日(日曜日)

二ヵ月ほど前にお願いしてあった、バティックの布から名古屋帯が仕立て上がり(急がないからとお伝えしていました)、大山駅南口のイタリアン・トマトで受け取りました。

十数年前にインドネシアに旅をしたときに購入したものです。

ソロという街にある立派なお店でした。

連れて行ってくださったのは、

日本ワヤン協会を主宰されていたいまは亡き松本亮ご夫妻。

インドネシアに百回以上も行かれて、インドネシアを知り尽くされた方がたでした。

いつでも仕立てることができると思って、長い間そのままにしてありましたが、そのときの更紗布をやっと帯に仕立てることができました。

写真は、布の状態のもの。

名古屋帯に仕立てあがった写真はまだ、撮影していませんが、近く、紹介させていただきたいと思います。

 

バティックの布地 

インドネシアのソロで購入

 

習事「台飾り」のお稽古をしました。

令和五年六月二十四日(土曜日)

 

家元から届いた「習事」のお免状をお渡ししたお二人には、さっそく「台飾り」のお点前をしていただきました。

これからも「習事」(八箇条)のなかのお点前を少しずつお稽古していただきたいとおもいます。

また、高校時代に茶道部に入られていた方もあらたにお迎えして、たのしいお稽古の時間を過ごしました。

 

すべて、その人にとっての「今」があります。

ご無理のないように、「今」をご一緒させていただければとおもいます。

細く、長く。

 

千家流茶道教室