令和五年八月五日(土曜日)
夏のお稽古をいたしました。
お軸は、滝直下三千丈 前大徳寺誠堂さまの墨蹟です。
お花はベランダに咲いてくれた白い木槿、矢筈ススキを桔梗口の青銅花入れに活けました。
お花は、その日の朝に咲いてくれることを祈るばかりです。
毎日咲いてくれていても、お茶のお稽古の日は、なぜかお休みだったりします。
だから、咲いてくれて、ありがとう。
と感謝の気持ちでいっぱいになります。
この日のお稽古は、赤楽の平茶碗で濃茶点前をしていただいたあと、
「夕顔」という銘の美しい平茶碗で薄茶点前をしていただきました。
そして、割蓋の水指を使いました。
また、薄茶点前の最後には、朱色の袱紗で「蟬」を作り、飾りおきしました。
「蟬」のほかに「金魚」もありますが、
これらは、上手にできなくても(実際できないです)、夏の景色を彩る意味で、教室では伝えられているようにおもいます。
どの方も上手にできない、とおっしゃりながらもたのしそうです。
割蓋の平水指のお点前の場合、柄杓と蓋置きは、飾るとは言いません。
置き残すと言ったりします。
だから、湯返しはありません。
それから、水つぎヤカンを使って水を足したあとは、柄杓と蓋置きは置きません。何も置かないか、あるいは蟬を飾って帰ります。
柄杓と蓋置きを置き残す場合は水指にお水を足さないことから、次のお点前に支障がない程度にお水が入っていることが大事なところです。