白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

2008年が終わります。そして、ラジオで湯浅誠氏の声を聞く。

若松の生花に赤白の水引を飾ったのは、28日でした。
そこだけ新年をお迎えする準備が整っています。
年越しそばもさっきいただきました。
塩焼きのブリも例年どおり。
さて、これからお節料理を作ります。買い物は二日間をかけて準備万端。
黒豆は昨日作りました。これから栗きんとん、りんご羹とつづきます。
煮しめ、お雑煮の下準備となっていくと毎年、お正月に突入。
この年末は比較的のんびり過ごせているような気がします。

しかし、…。
さっきラジオのニュースで湯浅誠さんの声を初めて聞きました。
年越し派遣村が急遽開設されたその開村式での声明でした。
年越し派遣村


http://hakenmura.alt-server.org/article.php/20081231111417594
以下に記事を転載させていただきました。

31日午前10時から、日比谷公園野外音楽堂近くで、年越し派遣村の開村式が行われました。

なお、ボランティアスタッフの登録者が200名を越えました! めいめい、設営、炊事、街頭チラシまきなどの任務にさっそく動き出しています。


 派遣ユニオン関根書記長の司会で始まった開村式は、まず、名誉村長に宇都宮健児弁護士、村長に湯浅誠を任命しました。

 つづけて湯浅誠村長からの挨拶です。「派遣切りされたと言われた8万5千人は氷山の一角。既に建設業・サービス業にも余波は及び始めている。路上支援が定着している池袋や渋谷でも炊き出しに例年の1.5倍の人がやってきている。私たちも今回はじめてこの地で支援を行うが、もともとこの周辺に野宿しているなかまも、東京駅周辺のなかまも、もちろん区別なくみなさんを受け入れる。不況になったとたんに職を奪い住を奪う、こんなのは刑事犯罪ではないか! 工場のある地域では派遣労働者が住まいを追い出されて空き家だらけなのに路上生活者が増えるというこんな世の中はおかしい! ということを、怒りを共有しながら来年以降訴えていこう。」

 さらには、日本の労働運動の連合体である連合・全労連全労協の3団体からそれぞれ挨拶がなされました。この3団体は長年の紆余曲折を経て、統一されずに並立してきました。その3団体が一堂に会してこのような支援を行うということは、歴史的な快挙でもあります。
 連合からは、非正規労働センター総合局長の龍井葉二さん。「連合でこの秋から相談を受け付けてきたが、正直、雇い止めの相談が多いだろうと予想していた。しかし実際には中途解雇がたいへん多い。あまりの企業の無法ぶりを食い止め、来年を反転攻勢の年にしていこう。」
 全労連からはJMIU委員長の生熊茂実さん。「同じ有期雇用でも派遣と期間工とで待遇がえらく違う。寄せられる相談には『相談に行く電車賃がなく知人から借金してきた』『家族で住んでいる寮から追い出されてしまう』など、考えられないものが多い。これら大企業の横暴と闘い、一方で困っているなかまを支え合う。この2つの柱を私たちはやりぬかねばならない。年末のこのような解雇はこれまでの日本にはなかったことで、まさに労働者はモノ扱いされている。年越しを来年の闘いにつなげよう。」
 全労協からは議長の藤崎良三さん。「不況を理由に切られる。働きたくても働けない、食いたくても食えない。企業はいったい誰のためにあるのか? 政府は誰のためにあるのか? 雇った労働者や職場のある地域のことをまず考えるのが、企業の社会的な使命のはずだ。しかし巨額の内部留保を抱えている企業は、雇用のためにそのお金を使わない。生活保護の後退やセーフティネットの未整備など、政府もお金を使わない。こういう企業、政府、政治を変えていかなければいけない。私たちは『支えあう愛の心』で企業や政府をきっと動かしていけるだろう。」
 さらに連合の前会長笹森清さんからアピールです。「会長を辞めてから3年間、全国を回ってきたが、戦後63年でこんなにひどい、どうにもならない社会にいったい誰がしたのか、と絶望的にもなるが、しかしこうしてたくさんのボランティアのみなさんや全国からの救援物資を見て、あぁ、日本の人もまだまだ捨てたもんじゃないな、と思った。それをぶった切ろうとする今の世の中をなんとかしなければならない。連合は99年の派遣原則自由化に反対したが負けてしまった。これが今の状況を生んでしまっている。しかしこの場から、反転攻勢に行けるのではないか、とみなさんの顔を見て思った。3団体が一緒になって、イデオロギーの差を越えて、今の世の中を変えるという一点でまとまろう。格差社会の下につくられた貧困社会を本気で直すためにがんばろう。」

 次は社民党衆議院議員保坂展人さんです。「厚生労働省の目の前でこのような取り組みを行うことに意味がある。先日キヤノンの大分に行ってきたが、高校生が駅頭でカンパ集めをしていた。それに匿名で100万円のカンパが寄せられたりしている。地元の企業も自治体も、なんとか雇用を増やそうとしている。結局、キヤノンだけが何もしていないのだ。これを幹部に問いただしたところ、『請負なのでどなたがキヤノンで働いていたのかはわからないし法律上調べてもいけない。だから何もできないのだ』と完全に居直ってきた。だから私たちは『ならば基金を作りますからそこに資金を供出しなさい』と応じた。これも政府にも要求していきたい。紙切れ一枚で職からも住からも追い出される制度はすぐにやめさせなければならない。升添や麻生はここに来て今の実情を直接知るべきだ。この場から新しい労働保護行政をつくりだそう」
 日本労働弁護団の棗一郎さんからは「秋からみなさんと、派遣法抜本改正を求める取り組みをしてきた。そこにさらに反貧困ネットとも合流して、この村の開設に至った。これは労働運動の新しい一歩だ。私たちも労働問題や生活保護にくわしい弁護士のべ20人以上で相談に協力したい」と紹介。
 農民連本部の事務局長、笹渡義夫さんからは、農民連よりの物資カンパの目的がアピールされました。「くだもの、野菜、米、もち米など、2日間しか呼びかけられなかったがたくさん集まった。命の糧を届けるつもりで取り組んだ。これは決して同情などではなく、米作農家の労働は時給換算で179円。最低賃金をはるか下回る収入しかない。新自由主義による農作物買い叩き・海外依存は、労働者の使い捨てとうり2つだ。だから私たちは連帯する。」
 派遣労働ネットワークの中野麻美さんからは「『派遣だから首を切られてあたりまえ』という認識を払拭しなければならない。そもそも派遣解禁の口実は『人と仕事を結ぶ』ことに民活を取り入れることだったが、現実はまったく逆ではないか。切られることはあたりまえではない! 逆に住を提供する義務が企業にはあるはずだ。派遣企業、派遣先、政府にこれらをつきつけていかなければならない。抜本改正までがんばろう。」と決意表明。
 最後に日産ディーゼルへの派遣で労働組合を結成し、解雇撤回をかちとった藤堂悟さんから「言いたいことはここまでの先生方に言われちゃいました(笑)。がんばって生きましょう! 以上です!」とシンプルな〆がありました。

 この後、スタッフ紹介・派遣村ルールの説明・報道陣への注意説明があり、1時間の開村式はぶじ終了。
 5日まで断固としてこの派遣村をやり抜き、なかまみんなが行き抜く決意を打ち固めることができました。
2008年12月31日(水) 11:14 JST