白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

極寒に筒茶碗のお稽古をしました。

令和五年 二月九日(木曜日)

 

極寒のこの時期だからこその「筒茶碗」のお稽古をしました。

黒楽 筒茶碗 銘「寒月」(本阿弥光甫 ほんあみこうほ)写し

 三代 佐々木昭楽作陶

 茶巾の扱いは、常のお茶碗なら先にお茶碗の縁から拭いていきますが、筒茶碗の場合は、先に「ゆ」の字を書いて、そのあとでお茶碗の縁を三度に分けて拭いていきます。そして、そのまま茶巾は抜き取らず、茶巾でお茶碗を持ったままお膝の前に置くところが違いですが、

そのお点前の違いもさることながら、寒い季節に、いかにお茶を美味しく暖かく保ちながら、客人に差し上げるか、というその亭主の気持ちが、お点前の一つひとつの所作に現れているところに、寒い季節における「筒茶碗」のお稽古の意味があるようにおもいます。

茶巾を「絞り茶巾」として仕組んでも、通常の茶巾として仕組んでも、どちらでも構いません。

 

本阿弥光甫は、本阿弥光悦の養子である光瑳の子供。号を空中斎。

江戸時代前期の方です。

 

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