白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

富士山にうっとり…。


2012.11.25(日曜日)富士宮にて撮影

 一昨日の朝、6時過ぎに家を出て、久しぶりに新幹線に乗りました。三島で下車したあと、電車を乗り継いで富士宮に着いたのが午前9時半過ぎ。美しい富士山にうっとり…。
 「富士山、どうぞ、ご無事で…」
 毎日、お祈りしているわたし。出かけるときも、姿が見えても見えなくてもマンションの玄関を出てすぐにぱっと習慣的に富士山の方向を見るのですが、この日は目の前の素晴らしい富士山に思わずため息が出てしまいました。

 帰ってきて、昨日はなぜか無性に太宰治の名作「富嶽百景」を読みたくなりました。
 何度読んでもいいですね。昨日は、なぜ、この作品が名作といわれるのかがよくわかった気持ちになりました。


「トンネルの入口のところで、三十歳くらいの痩せた遊女が、ひとり、何かしらつまらぬ草花をだまって摘み集めていた。私たちが傍を通っても、ふりむきもせず熱心に草花をつんでいる。この女の人のことも、ついでに頼みます、とまた振り向いて富士にお願いして置いて、私は子供の手をひき、とっとと、トンネルの中にはいって行った」(太宰治富嶽百景』より)



↑今回は、赤の文字の個所にこころひかれました。


☆少しだけ大きな写真はこちらで見ることができます。