白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

無事、帰宅しました。

 といっても、何処かに出かけていたわけではないのです。
 いつもの長い長い旅のような仕事の時間をくぐり抜けて、家に帰ると、すっかり秋も深まっているのでした。それにしても、最後のひとつは自分をためされたような気がしました。
 お茶(どんなに非常事態でも、できるかぎりお稽古には行きます)のお稽古が終わったのは、午後七時過ぎ。このあと、花月(かげつ)をしましょう、と先生から言われましたが、わたしはここで失礼しました。すでに、頭痛の気配あり。炉の季節になり、お炭を使うようになるとどうしても、酸素不足になるのです。
 家に帰り着いたのが、八時五十分頃。さて、明日の午前中までに最後の一本仕上げなければいけません。スムーズにいって、六時間はかかる仕事です。手こずると、七時間、八時間はみておかなければいけません。
 頭はずっきんずっきん。とにかく眠って、頭痛を散らさなければ。そう思って、目覚ましを4時50分にセットして、11時過ぎに就寝体制に。ポンタールが使えなくなって以来、わたしに頭痛止めの特効薬はないのです。とにかく脳に酸素が補給されますように、と横になって思いました。
 やっと、痛みが散った、と感じたのは午前2時頃。少しでも眠りたいと思っていましたが、締切が気になって、結局眠れないまま、起床。
 さて、一気に書き上げなければ。頭痛は立ち去ってくれたものの、睡眠不足のまま大丈夫なのか。その思いを振り切って、とにかく一点集中。そして、書き上げたのが、午前11時半でした。
 ああ、これで、家に帰ることができるのです。
 
 起きてから、すぐに飲んだあたたかいミルクがおいしかった。いつもは、何もいれないで飲むホットミルクですが、お砂糖を入れて甘くしたのです。
 帰宅した私を待っているものは、いくつかありますが、11月じゅうにどうしても書き上げたいものがあります。それに向かってさっそく注意深く歩き出します。