白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

烏が鳴く日はいいことがある?

朝、烏の鳴き声が賑やかに聞こえる日がある。
昔のわたしだったら、カラスか…。と思って終わりだったけれど、最近は烏の鳴き声が聞こえると、今日は何の日だったかなあ、と思う。
お誕生日の朝も烏がずっと鳴いていた。
ありがとう。
もう、ずっと前になるけれど、ベランダでちゅんちゅんという小鳥の鳴き声が聞こえたので、硝子戸に近づいてしばらく見ていた。
食べるものも何もないはずなのに、一箇所にかたまって、たのしそうに遊んでいる。
六羽はいただろうか。水浴びする水たまりもないのに、不思議な光景を見たと思った。
雀だったのか、その小鳥たちが飛び立ったあと、時を置かずして、空のかなたから飛んできた鳥がいた。
お尻を向けて並ぶ鳩はいるが、その烏は、飛んできたままの方向でぴたっと止まった。
ベランダの手すりだったから、いきなり眼があってしまった。
眼と眼でしばらく見つめ合ってしまった。
それが烏だった。一羽だった。
ちょっと、怖い感じのする、大きな烏。眼光も澄んでいるように思えた。鋭かった。
小鳥の次は、烏か…。もしかすると、小鳥を追いかけてきたのか、とも思ったけれど、あのまっしぐらの飛翔は違うのだろう。
何かわたしに御用でもあったのか?
しばらく(と思ったけれど、ほんの5〜6秒だったのかもしれない)見つめ合ったあと、御用が終わったのか、さっと飛び立った。
烏の言葉が聞こえたらいいのに、残念だ。