白玉庵のいちにち

表千家茶道教室

卯の花と日光(じっこう)と。

 

 

4月のお花

先日のお稽古で床の間に生けられていたお花。

卯の花と日光(じっこう)の椿。

花入れは、信楽の旅枕です。

お軸は、「柳緑花紅」でした。

お稽古は、釣り釜のお炭点前から始まり、唐物、台天目、お薄は旅箪笥。

わたしは、唐物の真と旅箪笥をさせていただきました。

 

いまは、コロナの影響でこれまでのお稽古の態勢(人数も揃わず、花月もできず、濃茶は、個点て、など)から一転した状況が続いていますが、教場内で距離を取って座る、懐紙は使わず、お茶をいただいたあとは銘々がお手拭き/業務用のお手拭きを使い、それをビニールに入れて銘々が持ち帰る。お菓子もすべて空気に触れないように銘々包装されているものを先生がご準備されています。もちろん茶巾も何枚も準備されて、使ったものから別のたらいに入れて消毒するという徹底ぶり。お茶碗を拭く布巾も雑巾も置いておかず、すべてはキッチンペーパーで拭いて、それぞれ、ビニールに入れて持ち帰るのです。徹底ぶりは、完璧です。わたしは、電車とバスに乗って通うため、感染者数が一気に増えたときは、遠慮してお休みしました。みなさんは、近くの方が多く、また、車で見えるのですが、それでもお休みする人もいて、先生もきっとお菓子の準備もさることながら、お疲れになられたことかと思います。

もう二年以上休まれる方や、お辞めになった方もいて、この数年間は、修行の身としてはほんとうに前に進めない状況が続いています。

わたしの教場は、できるだけ続けてきましたが、さすがに二月、三月はお休みしました。

 

*唐物以上は、節なしか牙(げ)の茶杓

*同じく、唐物以上は、袱紗は唐物用の袱紗を使う

*お道具のおたずねは、唐物の真と行は、まずお茶入れだけの割所望

*台天目は、水屋での準備で茶巾はお茶碗に二つ折りにしてきちんとたたむ

*お茶碗のなかの茶筅は、いつもとは逆に穂先を上に向けて仕組む

 

卯の花の匂う垣根に ホトトギス(時鳥) 早も来鳴きて

忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

(作詞 佐々木信綱 作曲 小山作之助)